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ノベツマクナシ

低所得者層にいます

ダンスが上手いではなく、面白い 佐藤優樹のダンスについて

ダンスが上手いではなく、面白い。それが佐藤優樹ことまーちゃんのダンス。

まーちゃんのダンスの面白さはリズム表現の豊かさと個人解釈度の高さ。


まーちゃんの場合、完全に自分がやりたいように、自分が思う「もっとカッコよく」「もっと気持ちいい動き」に変えたい、こっちのほうが面白いのにという感覚に対して正直なのが、生まれ持っての表現者であり、佐藤優樹が面白いと言われる原因の一つとなっている。

舞台リリウムで演出家や先生に断りもなくアレンジをし、怒られながらも採用になるというエピソードから、エンターテイメントの世界と自分が従事している上下関係のある世界を繋げることなく、あくまでも表現するというステージの上では誰しもが平等であるということを理解し実行しているのがわかる。なによりもそういう子は観客側から見ていて気持ちいいのだ。(教える側からしたらとんでもない問題児でもある)

何よりもバレエの基礎である上へ伸ばしていく筋肉とそれを支える筋肉の動きであったり、ピアノと乗馬の基礎であるリズムに対する異常なまでの従属性など、今までの教育が裏付けされ「お手本の動きのプラスアルファ」になっているからこそ、悪目立ちになることなく、いい意味で「この子の動き面白いな」と思わせる動きになっているのだ。特に佐藤優樹が他の娘メンに比べて優れているのは下半身及び足首の柔らかさ。しゃがむ動きの深さが誰よりも大きいのにブレがない。Password~の「この世は~」からの一連の動き、恐ろしく体を傾けているのに安定性がある。時空を超え~の一番Bメロ部分でも足首の柔らかさを見せつけている。

Password is 0で譜久村とのデュオでは、リズムに対する理解度がどれだけ高いか、表現に繋げられる力がどれだけあるかがわかる。左右の足、腰、腕の動きの自由さと、明確にリズムを刻んでいることがわかる実直さ。


モーニング娘。'14『Password is 0』(Dance Shot Ver.mirror) - YouTube

 

また私が一番最初にまーちゃんの動きにヤられたのは、123リリースイベントにおける摩天楼ショーのAメロ動きだ。とにかく自由で楽しそうに見える。同期の石田と比べると明らかにわかる。こいつ自分がやりたいようにやってやがるぞ!!

それでも摩天楼ショーの艶やかさや華やかさ、浮かれっぷりには何となく収まりが良く見える。そしてサビで見せる手で大きく円を描く動き。さり気なくだが、肘を基点に動かすことでスマートに無理なく美しく見せている。これはどうしたら美しく見えるか、綺麗に動けるかという教育もしくは感覚が磨かれていないと不可能。こういった少しの小さな違いがまーちゃんの凄さというか、面白さに繋がっている。もちろん悪い面をとりあげるとしたら、ノっていない時との落差が酷いこと。時には流して踊っているようにも見える。動きが完全に音とリンクし飲み込めるまでの間、特にPVでの動きは散漫に見えてしまう。髪に手をやったり、衣装のズレを直したりする所が作品として残っている。まーちゃんにおける最大の壁はムラッ気だ。


『One・Two・Three/The摩天楼ショー』発売記念イベント@サンシャインシティ - YouTube

フリひとつの動きでも、体や感覚が「こうしたら面白いかもしれない・良く見えるかもしれない」という意識が働き実行している。それはオリジナリティと呼ばれるモノであることを佐藤優樹は知っているのだろうか。その一方で執拗なまでにリズムから外れることを恐れ、従う。このアンビバレンスな感覚の積み重ねがたったひとつの動きでもドコか周りとは違うように見える秘密なのかもしれない。