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ノベツマクナシ

低所得者層にいます

去りゆく者、残される者 道重卒業公演一部レポ

アイドル

道重卒業公演をライブビューイングで見た。

ここがカワイイ!とか、あんなことあった!とか色々書きたいけど、やはり期せずして最大の揺れを見せたあのパートについて書こうと思う。

 

ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曲中、道重は明らかに怪我をしたとわかる表情をみせ、そのまま座り込んだ。ステージ中央の階段で足をさする姿がかいま見える。だが、ソコではないのだ。見るべきものはソコではなく、その前で踊る、観客を相手に歌う現役の娘たちだ。カメラで抜かれている映像でしか見ていないが、確実にだれも道重を見ていない。というかプロとしてパフォーマンスをするという行為をやめていたメンバーは居なかった。

メドレーになり、道重を除く全てのメンバーがアリーナ中央で踊る中、カメラは逐一ステージに残された道重を写す。座りながらも踊り、まるでそういうパフォーマンスかのように立ち振る舞う道重は本当に美しかった。一人座りながら指揮をるように、娘たちを踊らせるその姿に女王蜂と働き蜂がすぐに浮かんだ。美しく気高い女王は何度も痛みと笑顔を混ぜこぜにした数千もの表情を見せてくれる。12年の重み。残されるものの顔。去りゆくものの顔。そう、本当に残されるのは道重さゆみの方だった。

モーニング娘は進化する。進化したモーニング娘。に道重はいない。

それに気づいた瞬間。私は道重卒業公演という視点ではなく、モーニング娘。'14のコンサートとして見ることができた。現役メンがワタシを一気に新生モーニング娘。の時代へと引っ張ったのだ。9期はもう誰の後輩でもない、それでも心の底で同期という心強い仲間とともに前へ進む覚悟をきめた顔をしている。10期はこれからドンと先輩になるのだとやや揺れた顔をしている。11期はなおも寡黙に与えられた仕事をすることで自分を守ろうとしている。

現役メンバーは誰もリーダーが怪我をしていることを大きく表情に出そうとしない、何度揺らいでもコンサートは客を楽しませるモノだという認識で笑顔に戻ってくる。不安が広まりつつある会場にコールやサイリウムがきちんとふられていたのは彼女たちの動きがあってのことで、そこでやっと私は「本当に頼もしくなったな」と思いました。

MC中、カワイサのピークに今日という日を合わせてきた、そう道重は言った。彼女が冗談めかして言う言葉はすべて事実だと思う。そして、どんなモノでも生きている限りピークは続かない。100%を維持するとドコかが壊れる。だから壊れたし、私はだからこそ美しかったと思ってしまう。

それでも道重さゆみはやはりパーフェクトアイドルなのだ。シャバダバドゥ~で見せた集大成とも言えるアイドルとしてのパフォーマンス。彼女にしかできない、誰も塗り変えることの出来ない究極の一曲だった。

アンコールよりも、メンバーによる送辞よりも、私は道重が足を怪我をしてしまったあの後の数十分のほうが色濃い。

不謹慎だけど、あのコトがあったからこそ、卒業公演らしさというか。人が引退するという現象を象徴していたと思う。とても美しかった。本当に、痛さを隠しカメラを見据える顔は美しかった。

お疲れ様でした。