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ノベツマクナシ

低所得者層にいます

生き様を見せるアイドル 道重さゆみ

シャバダバドゥ~」

・・・なんて意味のない言葉でしょうか。ハーモニーやコーラスでよく使われるスキャットのフレーズですが、彼女ほどこの言葉を可愛く出来る人はいないですね。

そう、彼女はモーニング娘。というグループにおいて、自分の存在価値をより大きくするために「カワイイ」を自分の個性に変えてきました。そして11年の時をもって彼女は自らそのカワイイに一区切りをつけました。

モーニング娘。はトップグループだから、そこまで頑張らなくても次の仕事がくるし、ファンはついて来てくれる」

彼女がずっと賢い子だったのは事実でしたが、ずっとひたむきな子だったかというと、実はそうではありませんでした。黄金期を迎え頂点を極めた頃に加入した彼女は、後列で踊っていても、小さな仕事でも「次の仕事が来るから」という思いのもと、良く言えばノンビリと、悪く言えば自分の得意分野のみを伸ばすことだけで満足していました。

そして彼女が単品でバラエティ番組に出はじめた2009年、世間に対しがむしゃらにアピールをし、バッシングをされ、頭痛薬を飲みながら自分が次に何をすべきか・何をどう頑張るべきかを考えぬいた末に道重さゆみが気づき、口にした言葉は

「今まで考えてたつもりだったけど、甘かった」

「次に何をすべきかとか、そういうことは考えなくていい」でした。

 紅白連続出場が止まり世間からの興味が薄れる中、一人で考えて仕事をするという体験を通し、初めて道重さゆみはどんなに些細なコメントでも・小さい仕事でも次に繋がるということを学びました。次に繋がるんだから、ちゃんと今やらなきゃいけないことをやって次に繋げなきゃいけない。そこに自分らしさを出していかなければ世間は気づいてくれない。

「一番しなくちゃいけないことを、私は全くやってなかったんだ」2009年を振り返る動画で彼女はそう語っていました。いつも聞かせてくれる甘くて可愛い声でなく、幾分トーンを落としたひっそりとした声でした。

 そして彼女は変わりました。たくさんの罵声と、たくさんの愛を受け、いつしか一番前で背中を見せる人となりました。

 彼女の半生を特集したTV番組・アナザースカイでは、卒業の理由を「自分の可愛さのピーク」と告白した場面が笑いどころにされていたのですが(実際番組側のアピールとしてはそれで正解だと思います)、私にはどうしても切なくてたまらなかったです。毎日自分の顔を鏡で見て、「よし、今日もかわいいぞ!」と暗示を掛けていた彼女が、アイドルとして見られることをカメラの前で常に意識していた女の子が、自分の手でそれを終わらせる。あの番組を見て、それがどういうことかを理解する人ははたしてどれだけいたでしょうか?

シャバダバドゥ~」で見せるすべてに表情の付け方、視線の送り方、笑顔の種類。10年以上完璧なアイドルを続けた人にしかだせないモノがあります。つんく♂が彼女に送った歌詞なのに、100%彼女自身からの言葉だと思えるほどの説得力と、つんく♂の存在を覆い隠してしまうほどのアイドル性。一瞬足りとも作曲者や作詞者などといった裏方の影を出さずしてアイドルをやりきれる人は本当に一握りです。彼女はアーティストにもならず、シンガーにもならず、ただただアイドルであり続けました。それがいかに凄いことか!!ほんとに!

 


道重さゆみ 『シャバダバ ドゥ~』(Sayumi Michishige[Shaba Daba Do]) (Promotion Ver.) - YouTube

パーフェクトアイドル!サユミミチシゲ!