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ノベツマクナシ

低所得者層にいます

BiSのDiE アイドルが抱く闇を一手に引き受ける彼女たちの歌う死

BiSが好きだ。DiEが特に好きだ。


BiS / New Single「DiE」ライブムービー - YouTube

ももクロエビ中がブランド化にまで仕立てあげた「半端モノが一生懸命やってます」と同じなのに既視感が無い、私をとらえてはなさないのは彼女たちの圧倒的なまでの”暗さ”だ。

まず綺麗でもないし美しくもない。テレビや映画で見るようなハイレベルな容姿も一糸乱れぬ踊りも無い。グループの名刺代わりになるようなウリは炎上と過激なプロモーション映像。だがステージに立つBiSはとても目を引く。このライブムービーでの表情なんて素晴らしく揺らいでいる。自分のコントロール下に置けていないふにゃふにゃした笑顔、半開きの口、その時の感情も読めない真顔。それで完璧、これが完璧。

辞めたメンバーの数が在籍しているメンバーに並びそうなBiS。辞めた理由も様々で、聞こえの良いモノだけではない。ミッチェルの呼び名で親しまれたミチバヤシリオの「私はただアイドルをやりたかっただけ」という言葉。メンバーとの軋轢の果てに、簡単に言うと「私だってがんばってるんだよ」と言いたかったんじゃないでしょうか?とインタビュワーに訪ねられ、苦笑を返したテラシマユフ。BiSはメンバーの不幸を簡単に売り物にしない、代わりに歌詞としてアウトプットする。直接語らせずして見せるのがとてもウマイ。

ライブ映像で特に目を引くのが曲中心肺蘇生を施されるヒラノノゾミ(2/ノゾミと書かれた衣装の子)だ。彼女はとにかく地味に見える、なのに一度気づいたら目を離せなくなるほどの存在感を放つ。張りのあるボーカルでもない、ビジュアルメンでもない。ダンススキルだってお粗末なものでライブ中何度も下をみて立ち位置を確認する。ライブに全力を注いでいるようにも、全力で楽しんでいるようにも見えない。だが歌に・そしてライブに身を浸しているとわかる。それが凄い。BiSしかないとしがみついているようで美しい。歌って踊って見せるその姿に私は痛ましいまでの真剣さを感じるのだ。そして曲ラストで見せる彼女の表情と他メンバーの表情、これがこの曲のすべてだと思う。曲の冒頭で一度死んだ彼女だけが見せるあの表情。振り付け担当の二丁ハロは凄いものを作ってくれた。

アイドルは10代が当たり前で、20を過ぎるとピークを過ぎただの劣化だの言われ始める。アイドルじゃなくても人は20を超えると大人として扱われ、もう子供じゃないのだと、悩んでる暇はもうないのだとグイグイ背中を押される。どうにもならない現状や反論をこぼすと、まだ若いんだからと返される。そんな20代で色んな所がギリギリな彼女たちが愛おしくならないわけがない。

私はアイドルの、自分たちの一切の闇をぶつけてくるこの曲とBiSが大好きだ。

大好きなんだよー!!!