ノベツマクナシ

低所得者層にいます

2つの週末ヒロインが交差するZ女戦争


ももいろクローバーZ「Z女戦争」MV - YouTube

Z女戦争はモモクロの隠れた名曲の一つ。シングル曲だが6分強という長さがネックとなり、あまりライブで披露されないのですが、この曲はももクロの中でもかなり異質かつカッコイイ曲となっています。なにげに学生服姿のももクロが見られる数少ないPVのひとつになっているのも特徴です。

この曲がなぜ私の心を離さないかというと曲中の世界観と現実世界の週末ヒロインであるももクロのリンクの仕方が絶妙なんです。曲だけ抜き取っても中途半端に纏まらず完結しているところも好ポイント。

架空の学園生活を送る週末ヒロインのありふれた日常が迫る敵によって蝕まれて行き、週末ヒロインであることに苦悩し、乗り越えまた立ち上がるという内容ですが、当時メンバーのほとんどが学生だったこともあり彼女たちの自称するアイドルとしての週末ヒロインと曲中のみんなを守る戦闘員としての週末ヒロインがぴったり寄り添うようになっているのです。

特に「やっぱそうだきっともっと必ず手に入れる」という部分をメンバーごとに歌詞を振り分けていて、歌詞だけ見ると「必ず手に入れる」の所までダラーっと読めてしまうのですが、曲ではちゃんと

ももか「やっぱ」

あ~りん「そうだ」

しおりんきっと」

れに「もっと」

かなこ「必ず」

全員「手に入れる」

とそれぞれの思惑からの「手に入れる」へ繋げているのがいいですよね。どことなく本人のキャラにも合っているような雰囲気もたまりません。

ただの週末ヒロインが巻き起こす大騒動や日常を描くにはちょっとエグい表現が多いところも見どころです。「道着も朱に染まる」「超えていけ屍を」「もうヒドイの 制服もボロボロ」と日曜の朝にやっている戦隊物以上に死や血を連想させる言葉が散りばめられてるおかげで味のある影ができていて好きです。

そこからのイントロとアウトロのセリフ部分がそれぞれ苦難を乗り越える前後の週末ヒロインの姿を示唆しているのもイイ!

この曲を機にシングル曲に有名人を起用するのが増えたももクロですが、一番ぴったりきてるのはこの曲なんじゃないかなぁ。ただ曲を提供するだけでなく、メンバーのキャライメージへの配慮や週末ヒロインという言葉を使ったパラレル仕様の世界観というところにおいて、やくしまるえつこ以上の働きは無いんじゃないかと、そう思います。