ノベツマクナシ

低所得者層にいます

Perfume/未来のミュージアムはもしかしてバッドエンドだったのでは問題

これは一体何だったんだろう、未来のミュージアムのPVを初めて見たときからボンヤリと違和感が残っていました。

ので考えてみます。


[MV] Perfume「未来のミュージアム」

SoLの世界観を継ぎつつ、別世界へ拡張された今作品は、アニメでの二次元/きぐるみ衣装で見られる2.5次元/実写として描かれる3次元が混在している所が興味深い。

冒頭ボロボロのおっさんとなったPTAくんは「どうしてこうなった」と逆ギレを起こし、自らが作ったPerfumeを過去へ送り、過去改変をさせることで未来を変えようと決意し、実行。サビが始まると同時に実写の三人が登場。かっこいい!

Perfumeは過去へ行くことのできるヒト型ロボットとして描かれている。過去へ来た彼女たちは自らをパフュームと名乗り、子供時代のPTAくんに「大切なモノをもっていない」「探しに行きましょう」と告げる。

くるりとその場で回転し探偵服に着替える三人。あ~ちゃんの指パッチンで床に階段が出現、異世界へ進む一行。階段を降りていく際、手招きするあ~ちゃんに対し拒否反応を示すPTAくん、この部分は妙に浮きだっている。
(後にわかるが)自分の心との対面や進むことを恐れる一面を強調しているのだろうか。

PTAくんの大切なモノを探す4人、PTAくんはかしゆかに「あった?」と訪ね、かしゆかは無いと返答。この時点で大切なモノとはPerfumeが答えとして提示するものではないと断定。大きさの異なるロボットと宇宙をモチーフにしたモービルが吊るされる部屋、鍵を掛けた宝箱に入っていたものは舌を出した口だった。ソレを見て逃げ出すPTAくん。あ~ちゃんは何一つ驚きもせずPerfumeを置いて逃げたPTAくんを叱りつける。

のっち・かしゆかの尋ねる部屋はシンプルに同じものが不規則に配置されているだけなのに対し、この部屋だけモチーフが多種多様なんですよね。本/ロボット/宇宙/飛行船と子供らしい夢を思わせる部屋。意味深ですね。自分を脅かすものを箱に入れ鍵を掛けておくだなんてモロに封じたトラウマとの対面じゃないですか。

壁に貼り付いた目たちに視線を向けられる部屋では最後尾でついていくPTAくん。カメラを手に抱え自分の目で見ていないことを示唆。落とし穴に落ちる。

様々な世界観を経て落ちた場所は土と壁に覆われた場所。行先も帰り道もわからない。そこに待ち受けるは4体の敵。襲いかかっているように見えるがこれはPTAくんの視点であることが重要。それにミイラそのものが過去を思い出させるわけで、それを迎撃する力もまたPerfumeとして発表してきた過去の作品(レーザービーム・SaMT超能力等)であることを鑑みると、この三体のミイラはPTAくんに行動を起こさせるため、Perfumeの三人が作り出したモノなんじゃないかと思うわけです。つまりこの冒険は初めから仕組まれていた。うっすらわかっていたハナシですが、こうやって見ると異様です。

PTAくんは自らを救うがために自分で作ったロボットを過去へ派遣し、課題をクリアさせることで自分を強くさせようとしている。

ボスである騎士が登場、ミイラより現代的で強固な敵のイメージか?騎士が剣を振り上げる際、PTAくんはすでにその場から逃げ出している。Perfumeを見放したと同時に石にされる三人。剣を振り下ろす騎士を見ておびえるPTAくんを励ます際に言うあ~ちゃんのセリフが「助けて」でも「アイツを倒して」でもない
「私達を助けられる。さぁ、勇気を出して」という言葉の他人行儀さはロボットらしくてステキだなぁ思っていたんですが、そもそも自分に取り立ち向かうことを目的とした冒険であることを考えると、まぁ悠長な態度も取れるわなとなるわけで。

剣を使い敵を攻撃する描写はなく、武器を掲げただけで倒れる敵。既にボロボロに折れ曲がっているが、もう一度剣を掲げると(剣はなぜか元通りになっている)石になったPerfumeは元通りに。お礼を言われあっさりと帰ると告げられるPTAくんは最後の記念にPerfumeの写真を取る。ポーズはジャケット写真と同じもの。

個人的にここがターニングポイントなんじゃないかと思う。この時点でPTAくんの目的が「トラウマを乗り越え自信を持って生きること」より「またPerfumeに会うこと」に置き換わってしまったのではないか?彼が最後に映るのは写真を撮る姿であって、日常に戻る姿ではないところが興味深い。自分で自分を救ったがゆえにPTAくんはPerfume以外の他者が必要なくなってしまった?

大人になったPTAくん。髪の毛は黒く髭もきちんと整えられている。
冒頭部分と比べ、机の上におかれた機械類の少なさや(莫大な賞金を貰える)ノーベル賞らしきメダルから見るに、これは成功した未来ではあるが、まだPerfumeが存在していない状態であることがわかる。

つまりこの未来は「僕の人生はこんなはずじゃなかった」と嘆く前の段階であって世界の改変に成功し、望む未来を生きているPTAくんの描写とは思えないんですよね。
なんせPerfumeを作るうえで必要だったであろう機械類は似通っているわけで、これからPerfumeを作り上げていくことは確定なんじゃないかと。髪の色も若々しいし。


PVが終わると同時にページが巻き戻っていくのもの繰り返しを意味してそうで、なんだかブラックユーモアを得意とする藤子不二雄Aの雰囲気を感じとってしまう。もともとドラえもんは過去改変だけは絶対にダメと念押しするスタイルですしね。初めから違和感が要所要所に挟み込まれてるんですよね。

まず冒頭の継ぎ接ぎだらけの服やひび割れた部屋で作業をしている姿から、失敗や貧乏生活のイメージがつくんですが、しっかりと直前に高層建築物の戸建てであることが描写されてるんですよ。本当に一体何なんだこのPVは。

 

日記122 書くのが難しい

書くのが難しい。

書いては消しを繰り返すのにも限度があると思い、書ききるつもりで作成する。

ある人が死んだ。
私はその人が自ら命を絶ってから初めてその人の存在を知ることになる。
彼は自分が生きているうちの記憶を書き出せるだけ書き出し、写真を残し、幼少期に録音していた音声までアップロードし、自分の人生というものを世界に公開した後首を吊って死んだ。いやしくも私は隅から隅までそれを読み込んだ。それもう貪るように読んだ。

幼少期ー小学生時代ー引きこもりー現在の順で書き出された人生は、彼の社会経験の少なさゆえに異様に細かいことを思い出として残している。その語り口が素晴らしかったのだ。いい格好を見せようという意図の無い、細くもよどみのない文章だった。

そして(身も蓋もない言い方をするが)死んだ人の独白を読み込んで以来、わたしはどこかボーっとしている。二ヶ月だか三ヶ月だか(あるいはこれからもだろうか)私は彼の薄暗い文章を思い出しながら生活しているので、引きずられてるなぁーと思いながらも「そっち側へ行くのは早いぞ」と無理やり行動を起こしながら過ごしている。

私は冥福を祈るとか、彼の分まで生きようだとか、そういうことを書きたいわけではなく、すくなくとも生きた意味を作りたいと残し死んだ、思い上がりも甚だしい性格も終わっているカス人間の彼のことを私は覚えておこうと思ったということをここに書いておこうと思ったのだ。

モーニング娘。'16/ムキダシで向き合ってのダンスメンについて

ムキダシで向き合っての間奏部分には生田衣梨奈石田亜佑美佐藤優樹ダンスメンとして選抜されている。

Perfumeの振り付けとしてよく用いられるヴォーギングが随所に見られ、同時に三人のダンスに対するアプローチが垣間見えるもので非常に面白かった。

まずヴォーキングとはVogue Danceと呼ばれるダンスを指し、高級ブランドを中心にライフスタイルから美容、芸術を扱うのアメリカ発のファッション雑誌Vogueのモデルが取るポーズからその名前が来ています。直線・対称・均衡・流麗と言った身体表現としてのポーズの美しさ、女性らしさを感じるしなやかな動きを特徴としています。

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生田衣梨奈
彼女の動きは自分の得意とする分野を理解しているなと思わせるもので、直線的な動きに自信が見られ、勢いと情熱を感じます。クールであることが第一というスタイル、最高です。あと動きにブレが無いのも良い。間奏明け、落ちサビ入り直後の「私諦めない」での動き(3:16~)、佐藤の派手な動きに目を奪われガチですが、1番かっこいいと思います。

石田亜佑美
鞘師と競ったダンスメンとしての意地はダイナミックに動くことよりも、正確に振りを起こすことに出ています。とにかく精緻、Perfumeでいうのっちタイプ。移動でのポジション取りや軸足の位置をズラさないなどと言った、基礎だけど1番難しい部分をキッチリと押さえている印象。一歩一歩の動きに無駄が無い、これは本当に凄いことだと思う。動きすぎる身体を押さえつけているような、バチバチに絞られたスプリングを思い出させるんですよね。

佐藤優樹
彼女のことを天才だとか天性だとかで生まれつき素質があるとする風潮がありますが、何となくその表現に「努力なしでの幸運」を感じ取ってしまうんですよね。私はただのラッキーだけで佐藤が認められたわけではないと断言したい。

同じ動きなのに違う表現をする・出来る、というのは素晴らしいことだと思うんですよね。冒頭のヴォーギングでも、腰の可動域を有効活用し、スカートを揺らすことで躍動感を出していたり、1:46の止めポーズで見られる腕の止める位置(地面と並行)であったり、その直後の「あなたはどんなこと言うかな?」で見せるリズムをはめ込んだ拳の突き上げと、パッと見でわかる美しさと、視覚で見る音としての楽曲を感じさせるというのが彼女の強みだと思います。

あと2:54からの動きがまさに三者三様。勢いと止めを重視する生田、ロボットのように寸分違わず動く石田、ひねりの動きを追加し手の位置を無駄のない動きに変換する佐藤。どれもキレ、正確性、独自性の3つが見事に分散していて素晴らしい。ジャンプ後にビタっと動かなくなる石田を見ましたか?!とんでもないことですよもう!!こういう部分が石田の凄いとこなんですわ!!!!!!!

あと野中が地味に良いんですよね。そうじゃないでもわかるんですけど、手首の柔らかさやグルーヴィーな動きがめちゃくちゃ上手い。

 

スカート・静かな夜がいい 買いました

スカート新曲フラゲ日です。

静かな夜がいい

面白い歌詞です。頭三行のみ現実世界についての描写で、ソレ以降は視点となる人物の中で展開されているんですよ。その一連の流れもタイトルの「静かな夜がいい」に帰ってきて結局一人でぼんやり疲れている姿が浮かんでくるわけです。ショートムービーみたいな世界だ!澤部渡の歌詞として、冒頭三行分の歌詞ほど本人を連想させる描写は他に無いんじゃないかと思う。カクバリズムに入り、ツアーをし、色んな場所に色んな人と活動するようになった彼が見えるようじゃないですか。今までの「澤部渡だけど澤部渡ではない」という視点も好きですが、より現実的な視点も嫌いじゃない。

そして歌詞の落ち着きに反してひたすらポップへ進んでいく音のかっこよさよ!イントロからもう最高。ギターがスケベ。


スカート / 静かな夜がいい【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

初回特典CDはラジオのジングルがショートバージョン含め8種類。短いながらも曲として認識出来るクオリティの高さに初期CDに入っている都会の樹液の味を思い出しました。それに資生堂とのコラボ曲キミの顔が入っています。

 

日記121 街と、その不確かな壁、In the blue shirt、Juice=Juice

11月
街と、その不確かな壁」を読んだ

村上春樹の小説の中で唯一単行本になっていないものがある。
タイトルは「街と、その不確かな壁世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドの原型にもなった中編で、本人も認める未完成作品。遠隔複写サービスの申し込みから一週間とちょっとで連絡が来て、その日のうちにコンビニ支払いを終え複写を手に入れました。便利!早い!

後に「ハードボイルド・ワンダーランド」を加えた新たな作品として書き直すだけあって、この話は2つの視点が揃って完成形だったんでしょう。セリフが少なく、主人公”僕”の思考とその流れが中心になっていました。良いように見ると淡々と進んでいるのですが説明と物語の展開がシンクロすることなくパラレルで進行しているような妙な文章、本人が失敗したと語るのも無理ないような。中編ですが小説として成り立ってはいるので楽しめました。が、何となくでしか捉えられなかったのでそのまま「世界の終わり~~」(そして海辺のカフカ)を読みたくなりました。実はこの二作どちらも読んではいるけど持ってない。世界一タフな15歳を目指すという設定や非日常に巻き込まれる特殊専門技師がね、どうしてもこうコンプレックスを刺激し続けてくる感じが苦手で。これは自分の問題なんですけどね。やっぱり春樹は短編が良いよ。

In the blue shirtに夢中

久々にキた。サンプリングという手法なんでしょうか?良いよ~と勧めたものを素直に聴き、そのまま「良い…良い…」と横のつながりに広める無思考プロパゲーション。きもちい~!

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Juice=Juice新曲について
今年はハロプロ当たり年だと言っても過言ではないくらい好きな曲が多いんですが、つんく作詞作曲のDream Road~心が躍りだしてる~は特別な曲になりそうです。Perfumeが武道館公演の際Dream Fighterをカマしてきたように、Juice=Juiceもまたギアをグイっと入れ込むような曲を発売しました。いやぁ~~良い!コンテンポラリーをモチーフにした振り付けが賛否両論ですが、私は好きです。欲を言えばもっとしつこくコンテンポラリーらしさを強調すればよかったのにというところ。サビはライブ乗りを意識したポップなダンスだし、間奏ではダンスバトル用のバキバキダンスで見せたい要素があっち行ったりこっち行ったりなんですよね。バレエ×ライヒみたいなループものにしちゃったほうが面白かったのでは?

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この曲の振り付けも冒頭・壁を叩く 1番終わり・水泳と繰り返し何かをする表現が出てくるんですけど、ソレをもって前へ進むことや積み重ねること、成長することを表現しようにも、パット見でわかりすぎてしまう動きだと、振り付けでもダンスでもなく「さぁ何の動きをしてるでしょうか?」になる。私にはそういうふうに見えてしまう。なのでもっと伝わりにくくしても良いんじゃないかと思っちゃうんですよね。実際に今回の振り付けで私が好きなのはわけの分からない動きがあるパートがほとんどですし。